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約130校の中学受験で「偏差値で合否を決めない」思考力入試を実施!?かえつ有明中学校「思考力特待入試体験会」独占潜入取材!中学受験:思考力入試シリーズ①

更新日:2023年1月28日

こんにちは!GrowVaLスタッフです。

今回は「約130校の中学受験で「偏差値で合否を決めない」思考力入試を実施!?

かえつ有明中学校「思考力特待入試体験会」独占潜入取材!」というテーマをお話致します。


12月10日(土)に、今年度最後の開催となった「かえつ有明中学校(※以下かえつ)の思考力特待入試体験会」を取材してきました。


◇思考力入試とは何か?


思考力入試とは、知識中心のテストで子どもの能力をはかる日本型の「偏差値入試」ではなく、ワークショップ・プレゼンテーション・テーマ探究などを入試で実施し、テストではかれない子どもたちの能力や意欲を多面的に評価する欧米型の入試になります。


思考力入試は「新タイプ入試」ともよばれ、首都圏の約130校で実施されています。近年大学入試は大きく変わり、欧米型の総合型選抜入試の定員が半分以上になり、それにあわせ、今年度より高校の授業では生徒が主体の探究授業がスタートしました。現在「新タイプ入試」を実施している学校では、数年前より探究型授業が行われております。この入試を通して、探究活動の中心的な存在を担ってもらえる受験生を評価し、入学後に授業をけん引していく生徒を募ることが目的とされています。これらの入試の広がりは、私学における教育の質の変化を示していると言えるかもしれません。


◇体験会の流れ


今回のかえつの思考力特待入試体験会は、親子向けの説明会で入試のポイントが用紙として配布されるものではなく、保護者は入ることができない、生徒だけの”思考力特待入試模擬試験の体験”というスタイルでした。※実施内容は、もちろん本番の問題とは異なります。


この思考力特待入試は、個人探究を基本とし、生徒同士の会話や議論はありません。集中して各自がワークブックと向き合い、自分なりの問いを立てることが試験内容の中心となります。試験最後の成果物は受験生の言葉が書き込まれたワークブックであり、そのワークブックの出来具合が評価の対象となります。

体験会の会場は、かえつの学びの象徴的な場所でもあるドルフィンで開催され実際にプロジェクト科の授業と「同じようなスタイル」で体験会が実施されました。

※かえつのプロジェクト科については以前の記事を参照ください。




※会場となったドルフィン。スクール形式ではなく、楕円形の9つほどのデスクに2名ずつの生徒が座って実施。※画像は入試体験会当日ではなく以前のプロジェクト科の授業


試験当日は120分になりますが、体験会は90分に圧縮して実施されました。(しかし、本番はほぼ同じ流れになります。)体験会は、ファシリテーターの田中先生がすべてリードしましたが、本番の入試ではファシリテーターがいるかどうかは決まってはいないそうです。


では、体験会の流れを説明していきます。今回の入試体験会のテーマは「普通」。これをテーマに、子どもたちは問いを立てていきます。


◇パート1 動画を視聴して「普通」について考えてみる

〇【説明5分 動画視聴15分 ワークブック15分】

〇ファシリテーターからポイント:ここで大切なことはアウトプットすること


全員で、日本民間放送連盟賞『最優秀』/ギャラクシー賞『優秀賞』を受賞した作品をみんなで視聴していきます。映像中にメモを取ることはできます。各年代の方々が発達障害などを理由に社会生活で疎外感を目の当たりにし、陰ながら社会に適応しようと努力しているといった内容で、何名もの出演者のエピソード映像が流れた最後に、力強く訴えかける男性のメッセージと「見えない障害と生きる」のテロップが中央に出て映像は終わりました。


映像の後は、アウトプットの時間になります。生徒が各自作業を実施していきます。以下の内容を中心にワークブックに記載していきます。

・今日のテーマについて思うこと

・映像を見てテーマについてもっと知りたいと思ったこと

ワークブック内には表が用意されていて、問いが分解されており、思考を手助けするために、はしごかけされた問いがあり、それを埋めていきます。


※ちなみに、今回用意されたワークブックは全13ページほどで構成されています。試験本番ではワークブックの分量などに変更があるかもしれません。また、ワークブックを作製するのは学校内の先生であり、外注ではありません

写真は当日用意されたワークシートブック


◇パート2 問いを作る

〇【説明5分 ワークブック10分】

〇ファシリテーターからポイント:自分なりの問いに出逢うこと


パート1の後は、生徒たちがなぜ?問いを多く作る⇒問いを組み合わせる⇒問いを一つに絞るという作業を行い、問いを作る時間になります。 ◇パート3 問いを探究する方法を考える

〇【説明5分 ワークブックと図書調査10分】

〇ファシリテーターからポイント:どんな調べ方があるのかを考えるところにある


自らが考えた問いに対して、ドルフィンを目いっぱい使って調査をするワークになります。生徒たちの周囲には、評価をする先生が複数配置されています。3名の生徒につき1名の試験監督の立場の先生が評価の視点から生徒たちを観察しています。


ファシリテーターの先生からはドルフィン(図書館)の使い方、ルール、書籍の位置などが説明されます。ワークブック内にも、生徒が戸惑わないように説明が書かれています。生徒たちが次々と席を立ってドルフィン内の本棚を探索し始めました。この時間帯の生徒の動きは自由で、ワークブックと向き合う、デスクと本棚を行き来する、ワークブック自体を持ち歩いて本棚のところにいくなどすべて主体的に活動ができる時間になっています。また、自ら立てた問いを書き換えても良いそうです。


また、この時間は、問いを探究する"方法"を考える時間帯であるため、実際に問いに対して答えを調査するわけではありません。問いを探究する"方法"とは図書館内の書籍で調査するのはもちろんですが、インターネットや外部の施設に出かけることも含めて方法があることも説明されました。


◇パート4 問いを探究する仲間に伝える

【説明5分 ワークブック10分】


このパートでは、進んだ問いづくりと探究する方法について、自分なりの言葉で伝える(言葉にして記載する)時間になります。

ここまでを振り返ると


・パート1と2:映像インプットと自分の脳内からのアウトプット


・パート3:ドルフィンの環境を生かして調べながら考えを膨らませる


・パート4:文字にまとめる

という流れになっています。このパート4では国語力、思考力、まとめる力、表現力が求められます。試験時間の最後の山場になります。冒頭に記載しましたが、試験最後のワークブックの出来具合が評価の対象となります。


◇入試のポイント解説、準備しておくとよいこと

ファシリテーターの先生から以下の点がアドバイスされました。

◆自分なりに日々の生活(情報、ニュース、家族との会話)に疑問を持ち、問いを立て、探究しようとしてみることが大切

◆学校のホームページ上に対策プリントがあるので見ておくとよい

ちょうどサッカーのワールドカップが開催されている時期だったため、ワールドカップで”人権”が注目されている事例について考えてみようなどアドバイスがありました。


◇記者からの見解 問いを立てて探究しようとする訓練を重ねることも大切ですが、訓練に入る前に必要なことは、"日々の生活に問いを持つことにわくわくするかどうか"を自分に問うてみることではないでしょうか。保護者様から見てご自身のお子様がわくわくしていないならば、どうしたら日々の生活に問いを持つことにわくわくするかを考え、それを実現しやすい環境を用意することが必要となるでしょう。わくわくできるかどうかは指示命令ではなく、環境に依存します。受験まで残り数か月という段階においてそれは困難かもしれませんが、受験までにまだ1年以上ある場合は、いつから始めてもプラスになると思います。

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